2025年9月20日土曜日

【緊急のお知らせ】トットリヒトハコ店主募集の上限について


トットリヒトハコから緊急のお知らせです。おかげさまで、9/20現在、21組の一箱店主さんから、応募をいただいております。本当にありがとうございます。

さて、今回、トットリヒトハコが行われるバードハットについては、縦約6m(~8m)×横約40mの広さがあります。そこで、、レイアウト上、30店舗程度が適切な店舗数と考えられます。(下図参照)


 ※バードハット芝生部分の全体図(上が西側(百貨店側)、東が道路側です。)

という訳で、店舗募集の締切を10月10日(金)としておりましたが、もし多くの応募があった場合、10月10日より前に応募を停止する可能性があることをご了承ください。

現在、応募をご検討の方は、お早目の応募をお願いします。



【シリーズ・先生たちの推し本②】『アルとラニ』(外山暖花)


先生たちの「推し本」紹介、第二回は外山暖花(作/絵)、相羽大輔(監修)の『アルとラニ』です。前回に引き続き、鳥取大学地域学部の先生にご協力いただきました。アルビノという言葉を聞いたことはあっても、アルビノとは何なのか、どんな障害があるのかよく知らないという人は多いと思います。「知ること」は物事に、当事者に向き合うことです。自分自身や周囲の理解を変化させる良いきっかけになる作品ではないでしょうか。

-紹介文-

鳥取大学地域学部で特別支援教育中心に担当している渡邉正人です。専門は、視覚障害教育です。私からは親子でアルビノを知るための教材絵本「アルとラニ」を紹介させていただきます。

この絵本は、かわいらしいアルビノの子どもが主人公となって冒険していく物語です。途中でいろいろな人や動物と出会い、視覚補助具を活用し、やがて自分自身を見つめ直していくようになります。そしてとても大切なことに気づきます。

この絵本は、アルビノについて知るだけでなく、障害者理解や福祉、交流教育等でも活用できるように工夫されています。なお、この絵本は大学の先生とゼミ生が卒業研究の一環として、当事者家族団体の協力を得て制作されたものです。是非1度手に取っていただけますと幸いです。「アル」と「ラニ」の意味がわかりましたか?


【入手先】

親子でアルビノを知るための教材絵本 アルとラニ | 外山暖花, 相羽大輔, 外山暖花 |本 | 通販 | Amazon



2025年9月11日木曜日

【シリーズ・先生たちの推し本①】『竜馬がゆく』(司馬遼太郎)

 


今回、このブログでは鳥取大学地域学部の先生方にご協力いただいて、先生方の「推し本」を紹介していただくことにしました。第一回は司馬遼太郎の『竜馬がゆく』です。坂本竜馬を題材にした小説はたくさんありますが、物語を綴る作家によって竜馬像というものは変わってくるように思います。物語そのものはもちろん、「司馬遼太郎の坂本竜馬」を楽しむことも出来る作品ではないでしょうか。
 
-紹介文-
僕が初めて読んだ大人の本がこちら。那須正幹のズッコケシリーズ、ヒュー・ロフティングのドリトル先生、宗田理の僕らシリーズと、児童文学・青年文学を順当に読み進めて、大人の本に挑戦してみたいお年頃だった中学時代。旅先の古本屋で目に入ったのがボロボロなこの本だった。吸い寄せられるように手に取り、初めての大人の本に挑戦してみようという気持ちに。この本との出会いが一生ものになるから人生わからない。

内容を少し。
若き日の坂本龍馬が剣術修行に出て、時代の荒波に巻き込まれて、幕末維新を見届けた上で暗殺されるまでを描く超長編時代物語。幕末において、土佐藩の下級武士は他藩の藩士とは異なる背景を持っていた。他藩藩士は自分の藩の中で活躍して、藩を動かし時代を動かそうとした。一方で、土佐の下級藩士は元々が長宗我部家臣の生き残りであったことから関ヶ原の勝者である山内の殿様とその家臣の上級武士からは虐げられる存在。もちろん藩政への参加資格はなく、その多くは藩を飛び出て自藩を頼らず志士となった。
竜馬も同様であり、生まれ持ってのバックとなる組織を持たず、藩はどちらかというと敵、幕府も敵、持っているのは剣の腕のみ、という状況。
こんななんの政治的力も持たない一介の浪人志士が、日本初の海軍のような組織を作り、薩長幕府を含めた各藩要人を動かしながら、薩長同盟を成し遂げ、幕府に大政奉還をさせてしまう。

司馬遼太郎はこの奇跡の理由を、坂本竜馬のキャラクターに求めた。
作中の竜馬はとても魅力的な好人物で、前向きで明るくてとても型破りながら人の心の中に入り込むのが上手い。薩の西郷隆盛、幕府の勝海舟、越前の松平の殿様などなど、大物達の心を次から次へとたらしこみ、気づいたら味方がたくさん、大偉業を成し遂げることになる。
ね、おもしろそうでしょう。

僕にとっては人生何かあった時に読みたくなる本で、今まで何度も何度も読み返した作品。そういう意味では人生のバイブルのような本でかなりの影響を受けた。
いい作品なので、まだの人はぜひ挑戦してほしい。

(鳥取大学地域学部 准教授 谷中久和)


2025年8月1日金曜日

トットリヒトハコ2025 開催日決定!!

 


お待たせしました!
トットリヒトハコ2025の日程と場所が決定しましたので、お知らせします。

日時 2025年10月19日 10時~16時
場所 鳥取駅前バードハット(入場無料・雨天決行)

昨年は残念ながら雨で中止となりましたが、今年は屋根のあるバードハットでの開催になりますので、雨対策も万全です。

早速ですが、当日店主になってもらえる方を大募集したいと思います。
本屋さんごっこを楽しんでみたいという方は、
①氏名②メールアドレス③電話番号④屋号(店の名前)⑤自己PR(任意)を明記の上、tottori.hitohako@gmail.com までご連絡ください。
たくさんの方々のご参加をお待ちしています。もちろん、お客さんとしての参加も大歓迎です‼(なお、出店料は無料ですが、お車で参加していただく場合、駐車料金が必要になります。)

※8/3追記
出店応募の締め切りは10/10までとなります。お早目の応募をお願いします。



2025年7月11日金曜日

【シリーズ・学生たちの推し本④】『掟上今日子の備忘録』(西尾維新著)


私は、「掟上今日子の備忘録」を紹介します。「掟上今日子の備忘録」は、西尾維新による作品で2014年に出版された忘却探偵シリーズの1巻です。2015年にはドラマ化もされています。

「掟上今日子の備忘録」は、寝ると記憶がリセットされてしまう忘却探偵の掟上今日子が様々なトラブルに巻き込まれる体質の隠館厄介の依頼を解決していく物語です。寝ると記憶がリセットされてしまうので、今日子さんはどんな事件も一日で解決しないといけません。

この本は、一話完結の短編形式で五つの話が載っています。私が一番好きな話は第五話の「さようなら、今日子さん」です。ミステリー作家の死は自殺なのかそうでないのかを解き明かすという話になっています。

詳しく書くとネタバレになってしまうので書けないのですが、ミステリー作家の本当に書きたかったものの真相がとても素敵だなと思いました。この話では、今日子さんの謎も多く書かれており、続きがとても気になりました。寝ると記憶がリセットされるという、一見探偵に向いていなさそうな体質ですが今日子さんが早く事件を解決していく様子が面白いです。ぜひ読んでみてください。(KO)(講談社、2014年、1250円(税別))


2025年7月4日金曜日

【シリーズ・学生たちの推し本③】『推し、燃ゆ』(宇佐見りん著)

 


私が推薦する本は『推し、燃ゆ』である。この本は、主人公の一人の女子高生が推しの炎上により、人生を見つめ直す物語である。この物語は特に「推し」がいる人、過去にいた人におすすめしたい。
「推し」とは自分が特に好きで応援している人や物、またはその対象を指す言葉。特に、アイドルやアニメキャラクターなど、人に薦めたいほど気に入っているものを指すことが多い。
私は、生きている中で熱中できるほど好きになれるものがあることは、素晴らしいことだと思っている。しかし、その存在がいなくなってしまったら。
この物語の主人公は生きる主軸を「推し」にしていた。そのことにより、炎上で失ってしまった際に生活すらも同時に壊れてしまった。果たしてそれは「推し」なのか。それはもはや「依存」ではないのか。この物語の主人公のようになるまで応援することは「良いこと」なのか。
それぞれ人の価値観によってこの物語の見方、考え方、感じ取り方が変わる作品である。(MF)(河出書房新社、2020年、1540円(税込))





2025年6月27日金曜日

【シリーズ・学生たちの推し本②】『窓ぎわのトットちゃん』(黒柳徹子著・いわさきちひろ絵)


12歳頃から大切にしている一冊を読み返した。この本は、主人公であるトットちゃんが、子ども一人一人の特性を認め接してくれる優しい校長先生と出会い、自由な校風の小学校で様々な経験をしながら成長していくお話である。

好奇心旺盛なトットちゃんの予想外の行動にわくわくしたり、友達や周りの人に対するやさしさにほっこりしたりするなど、初めて読んだ時と同じように感じた部分もあれば、授業に集中できていない等、落ちつきのない部分について「変わった子」ではなく「多動性がある」と、少し教育的な視点からとらえることができるようになっていた。

作者である黒柳徹子さんの実話がもとになったお話であることから、当時、多動という特性を受け入れてくれる学校があったことに驚いた。学校の環境に適応しにくい特性をもった子どもの教育方法についてとても勉強になるため、特に教育関係の仕事に就こうと考えている人におすすめの一冊だと感じた。(SN)(講談社文庫、2015年、880円(税込))


2025年6月22日日曜日

【シリーズ・学生たちの推し本①】『魔女の宅急便』 (角野栄子/作 林明子/画)

 

読書会に際して、角野栄子作の『魔女の宅急便』の第一作目を読みました。魔女であることを決心した十三歳の少女、キキのひとり立ちの物語です。

本作品では、多感な時期ともいえる十代ならではの気分の浮き沈みや、近い年齢の子への意識がリアルに書かれていると感じました。魔女のキキとそうでない私たちという違いはあっても、一人の女の子としての悩みや考え方には共通点がたくさんあります。キキと同じ十三歳の人も、このような時期を乗り越えてきた大人も、共感や懐かしい気持ちで楽しめるのではないでしょうか。

また、キキが仕事を通して出会う人たちの存在も大切なものといえます。どんな人が、どんな目的で、何をキキに運んでほしいのか。それらを受けてキキは自分のできることを、時にはミスをしながらも元気に頑張ります。キキの仕事ぶりで、町の人がキキの存在を受け入れていくのはとても微笑ましいものでした。

キキの物語と、角野栄子先生の優しい言葉選びで、読むと温かい気持ちになれること間違いなしです。(SW) (福音館文庫、2006年、770円(税込))

2025年5月19日月曜日

トットリヒトハコの本屋探訪記(16)

 


お久しぶりです。少し間が開いてしまいましたが、今後も本屋探訪記だけでなく、本や一箱古本市等に関する情報を発信していきますので、よろしくお願いします。

今回は湯梨浜町にある「汽水空港」さんに行ってきました。この本屋さんについては、既に色々なことが語られているので、興味のある方は是非、「汽水空港 鳥取」で検索して欲しいのですが、松崎という駅の近くに佇む手作りの本屋さんです。

「手作りの」と書いたのには理由があって、ずいぶん前にこちらにお邪魔した時、店主さんが、まさに書棚づくりの真っ最中だったからです。その頃は、まだ奥のカウンターのようなスペースもなく、本当に小さな本屋さんでした。

店主の森さんは、色々な仕事を掛け持ちしながら、この本屋を少しずつ大きくしているようです。私が棚づくりを見た時と比較しても、部屋の大きさも本の数も大きく増えていますし、飲み物やパンまで売っているそうです。

松崎は鳥取市からは少し遠い(車で30~40分くらい)ので、なかなか頻繁に訪れるという訳にはいかないのですが、この本屋の「手作り」の感じが大好きで、鳥取県にこういう本屋があることに、ちょっと誇らしい気すらします。

実際、この本屋さんは鳥取のみならず、鳥取以外の地域でも知られていて、遠くからも来客があると聞いています。特に本屋さんに興味のある学生などには、是非とも一度、行ってみてほしい本屋さんです。



ちなみに店主の森さんは、この度、湯梨浜町議会選挙で、議員に当選されたそうです。本屋という枠組みにとらわれることなく、地域とともに歩み、いろんなことを少しずつ良い方へ変えようとしている姿にも共感させられます。お店に行った際には、是非、森さんとも少しでもお話ししてもらえれば、何か刺激をもらえるのではないかなと思います。

2024年12月17日火曜日

トットリヒトハコの本屋探訪記(15)




境港にある本屋、「一月と六月」に行ってきました。おそらく3回目だと思うのですが、いついっても、静かな時間が流れている素敵な本屋だと思います。白を基調にした店の内装に、何とも言えない落ち着きを感じます。

置いてある本は、詩に関する本や食に関する本、政治に関する本や書店に関する本など、それぞれ店主さんのこだわりが感じられるラインナップになっています。気になる本がたくさんあって、かなり目移りさせられましたが、そのうちから、2冊ほど、本に関するエッセーとインタビュー本を買うことにしました。

本屋の奥には洋服や雑貨にかんするスペースがあり、(この日はやっていませんでしたが)2階にはカフェも併設されているそうです。住宅街の一角にポツンと立っているような立地なのですが、私が店にいる間も、地元の人らしきお客さんが何名か、入れ代わり立ち代わり入店してきました。

近くには有名な水木しげるロードもありますので、境港にお立ち寄りの際は、ぜひ足を運んでください。




 

2024年12月12日木曜日

「山陰秋の本まつり」でめちゃめちゃ本が売れました!

去る11月23日、すでにブログでお知らせしていたように、松江で行われた「山陰秋の本まつり」に参加してきました。

これは、中止になったトットリヒトハコに参加予定だった小吉文庫さんからの御招待を受けて、「トットリヒトハコ」名義で参加させていただきました。

私を含め10店舗が集まり、学校の教室より一回り小さいぐらいのスペースは本でいっぱいになりました。それもそのはず、私以外の店主さんは、普段、実際に店舗を構えて本屋をされている方ばかりだったからです。一箱古本市のノリで準備をしていた私は、ちょっと恐縮してしまいました。

私自身は、その前週に実家に帰る機会があったので、売れそうな本をまとめて、鳥取に持ち帰っていました。それらと、自宅にある本を合わせて、約80冊程度を準備して、イベントに臨みました。

正直言うと、他の店舗の品揃えやディスプレイ方法などに圧倒されていたのですが、結構早くから、私の店にもお客さんが来てくれました。イベント全体として、お客さんの流れは途切れることなく、忙しいながらもゆったりとした時間が流れる、そんな雰囲気でした。

幸い、私の店の本も40冊以上が売れて、帰りの荷物を随分と軽くして変えることが出来ました。いろんなお客さんとコミュニケーションをとることが出来て、大満足の時間でした。もし、来年も同様のイベントがあれば、参加したいなと思います。今年は、時間的に難しかったのですが、学生にも是非、一緒に参加して欲しいなと思いました。

店番が忙しくて、イベントの様子をほとんど写真に撮ることができなかったのが、ちょっと心残りです。この記事にUPする適当な写真もないので、帰りの道の駅で食べたまかない丼(すごくおいしかったです)の写真をかわりにUPしておきます。



2024年10月30日水曜日

「山陰秋の本まつり」に参加します!!


突然ですが、「山陰秋の本まつり」というイベントに、「トットリヒトハコ」として出店することになりました。

先日雨で中止になった「トットリヒトハコ」に参加予定だった店主さんの一人から、お誘いを受けました。先日のリベンジも兼ねて、「トットリヒトハコ」として出店することにしました。

興味を持っていただいた方は、是非、ご参加ください。よろしくお願いします。


2024年10月19日土曜日

残念ながら…

天気予報が外れることを祈っていましたが、やっぱり自然には勝てませんでした。
大変残念ではありますが、今回のトットリヒトハコは中止ということにさせていただきます。
楽しみにしていただいた方々には、大変申し訳ございません。
また来年度以降にも実施する予定なので、その際には、またご参加いただければと思っています。今後ともよろしくお願いします。